必要以上の殺菌が免疫力の低下を招いている

腸内細菌を語る上で、免疫力のことは外せないことはこれまでのコラムでも触れてきました。

そして、人の免疫系は、食べるものや水、生活環境下で遭遇する大量の病原体と常に戦かっており、その環境、環境に応じてつねに進化してきました。

これは、人の免疫系が病原菌の絶え間ない攻撃から人体を守る防御壁の機能を有し、生命を維持していると言っても過言ではありません。

しかし、現在の社会においては、必ずしも免疫系が進化しているとは言えず、むしろ退化している環境下が用意され、人々の免疫機能は衰えているとも言えるのです。

例えば、画像に示しているように、日常においてここ数年、常に手指消毒をしていました。

また、殺菌された食物(農薬など含む)や水の摂取で、人と細菌との接触は極端に減っています。

そして、人体においても、抗生物質を投与し、ステロイド剤などを塗布することで、細菌を死滅させる行為も一般的に行われてきました。

これらは、人の持つ免疫系がフルタイム操業からパートタイム労働へと就労の形を変えたために、免疫力の低下が懸念されているのです。

兄弟姉妹が多い児童にはアレルギーが少なかったり、田舎で育った子供より、ちょっと裕福で清潔な家庭に育った子供の方がアレルギーが見られたりと、免疫力の低下と滅菌が深く関わっていることが明らかになっています。

もちろん、抗生物質の投与で救われた命も計り知れません。しかし、人が本来持つべき免疫力を必要以上に妨げることは、長い目で見るとマイナスでしかないと思います。

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