セルロースを分解するRuminococcus(ルミノコッカス菌)とは???

今日も腸内細菌シリーズ!?(笑)です。

これまで、ビフィズス菌、アッカーマンシア菌、そしてブラウティア菌ときました。今日は、Ruminococcus(ルミノコッカス菌)についてです。

腸内細菌検査でそれほど多くは検出されない菌ですが、多い人で10%未満、7%くらい、平均して1,2%程度でしょうか。まったく保有していない人もいらっしゃいます。

この菌の働きとしては、セルロースの分解能力を持つ菌です。セルロースとは、研究用語辞典から検索すると、「多数のβ-グルコース分子がグリコシド結合により直鎖状に重合した天然の高分子化合物の一種」となっています。

グルコースとは、でんぷんなどの炭水化物が分解されたもので、小腸で吸収されたあと血液にのって体内の細胞に運ばれエネルギーをつくる源になるものです。

ここまでくると、そのエネルギーの生産工場である細胞内にいるミトコンドリアの話しになるのですが、それはまた別の機会にしたいと思います。

セルロースに話しを戻しますと、簡単に言うと、グルコース分子の集まりですから、では食物のどんなものに含まれているのか?ということになりますね。

セルロースは植物の細胞壁や繊維の主成分で、ごぼうや豆類等といった野菜に含まれています。植物はすべてセルロースを主な構成成分として含んでいます。

よって、このセルロースをエサにする腸内細菌がいるわけでして、これがルミノコッカス菌となり、草食動物の胃などにも棲息していると言われています。

ここで面白い検査結果についてなのですが、野菜を中心に食事をしている方(腸内細菌検査ではEタイプの方)も平均値よりは多かったのですが、お肉を中心に食事されている方(腸内細菌検査ではAタイプの方~たんぱく質、脂質が主で炭水化物が不足気味の方)の割合が高く、平均7~8%保有されているのです。

野菜を摂取することが少ないため、逆にルミノコッカス菌が活性化するのか、そもそもセルロースの分解能力がないため、小腸で吸収されず、ルミノコッカス菌のエサが豊富にあるのかわかりませんが、非常に面白い傾向だと思います。

こうして一つ一つの菌を見て行くと、腸内では様々な菌同士のせめぎ合いや助け合いが行われていて、楽しくもあり不思議な世界でもあります。

今後ももっとじっくり見て行きたいと思います。

*画像はきんぴらごぼうです、美味しそうです!

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