中医学の‟肝”と現代医学の‟肝臓”を比べてみた!? ≪毒の中和編≫

このシリーズは3回目になります。今日は、現代医学の肝臓の働きの中の「毒の中和」について見て行きます。

肝臓は体内に入った、人にとって毒となるものを毒のないものに変える働きがあります。

例えば、たばこのニコチンを中和していたり、運動などにより発生した乳酸(筋肉がブドウ糖を燃やすと乳酸ができる)をグリコーゲンに変えます。

*長距離を走ると乳酸が血液中に溜まり疲れやすくなるのは、よく知られていることですが、マラソンランナーは乳酸が溜まりにくい体質のようです。

このように、肝臓で毒の中和をすることで、健康を維持しています。

では、中医学の肝には、このような毒の中和の働きは認識されているのでしょうか?

肝の働きとして、疏泄を司ることは、初回のコラムで述べました。疏泄の1つとして、気機を通暢させるというのがあり、気・血・臓腑の働きを正常にさせる機能があります。

この臓腑の健康を維持するということと、疏泄の泄で、外へ排出するというところから、蔵に不都合なものが入ってきた場合、何らかの形で外に排出するとも取れます。

要するに気機の流れをスムーズにして詰まることがないように機能しているわけですから。

現代医学では、栄養素というものが科学的に分子レベルまで解明されているのに対し、そもそもの中医学では、もちろん科学的な解明などあるはずがありませんから、臓腑が常に正常に機能しているか否かが判断材料だったと言うことでしょう。

ただ、解毒というものが、疏泄という表現で言い表されているとしたら、理解できなくもないなとは思います。

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