中医学の‟肝”と現代医学の‟肝臓”を比べてみた!?

昨日のレバーの話しから、肝臓のことが気になりまして、中医学の‟肝”と現代医学の‟肝臓”の生理機能を比べてみました。

元々、中医学の肝は肝臓とは完全に一致するものではないと言われていますが、ある程度は比較対照が出来るものと思います。

そういうことで、何回かに渡り、肝と肝臓について、出来るだけ簡単にお伝えできればと思います。

今回は、胆汁を作る働きを見てみましょう。

中医学では、胆汁は肝気の疏泄により、肝の精血(ここでは血をイメージ)から作られるとあります。

*いきなり難しい用語が出てきました。ちょっと解説しますと、疏泄の疏とは離れること、泄とは外へ排出することを意味しています。疏泄作用には、気(エネルギー)血(血液)津液(体液)を正常に循環させる作用があります。

そしてその胆汁は胆で貯蔵され、分泌されます。消化器官に注がれて、消化機能を促します。

では、現代医学ではこの胆汁はどのように捉えられているのでしょうか?

どうやら胆汁は肝臓で作られ、胆嚢で溜めておかれるのは、中医学と同じです。かなり昔から、そのことは解明されていたことになります。

現代医学では、この胆汁は脂肪を消化するために必要な液体で黄緑色をしていて、肝細胞から絶え間なく分泌されているとあります。肝細胞ではひ蔵から運ばれてきたビリルビンという黄色い色素を水に溶けやすいように変化させて胆汁の中に排出しているのです。

要するに、中医学では、肝が疏泄を主る働き(胆汁の働きはその1つ)の中で、脾気を上昇させ、胃気を下降し、脾胃の働き、すなわち消化吸収の機能を促進させると考えているのに対し、現代医学では、ビリルビンを胆汁の中に排出し、その胆汁でもって消化促進しているということになります。

途中の考え方は若干異なりますが、最終的には同じとみなせるかなと思います。

こうして見て行くと肝と肝臓の比較は、非常に興味深く、引き続き見比べて行きたいと思います。

*画像は現代医学の肝機能検査結果です。中医学では各成分までは考慮はせず肝としてみています。

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