原核細胞と真核細胞ではエネルギーの生成能力が違う!?

昨日は人の細胞内のミトコンドリアがATPを生み出し、エネルギーを生成する仕組みを見てきましたが、今日は、この細胞そのものについて、そして、エネルギー生成についても改めて見て行きたいと思います。

そもそも生物の基本単位である細胞は、大きく2つの種類に分別されます。

1つは、ただ細胞分裂だけを繰り返す「原核細胞」、そしてもう1つは、人を含めた動物や植物などでより進化した生物の体を構成している「真核細胞」です。

画像は真核細胞を表しますが、ちゃんとミトコンドリアも入っています(笑)

細菌のようにひたすら分裂を繰り返す原核細胞は、外からの栄養素を取り込み、それを分解することでエネルギーを生み出します。これを、「解糖系」といういわば小さな工場を持っているイメージです。

それに対し、人など進化した生物の真核細胞は、解糖系だけでなく、ミトコンドリアという巨大なエネルギー工場も備わっています。ミトコンドリアがその工場でエネルギーを生成する仕組みは昨日のコラムをご覧ください。

実際には、人は解糖系のエネルギー生成も行っており、常に役割分担しています。

まず、解糖系ですが、文字通りブドウ糖をただただ分解しエネルギーを生み出します。ただし、少量のエネルギーですので、人が生きていくためのエネルギーは確保できません。

そこで、進化してきた人やその他の生物は、ミトコンドリアの巨大なエネルギー生成工場で多量のエネルギーを時間をかけて生成しているのです。

ミトコンドリアの生成工場では炭水化物からの糖質だけでなく、たんぱく質や脂肪などもエネルギーに変えられます。ミトコンドリアでは食べ物に含まれる主要な栄養素をすべて原料にできるのです。

ここで、解糖系は少量のエネルギーを瞬時に生成することができるのに対し、ミトコンドリアでは多量のエネルギーを時間をかけて生成します。この違いが人のエネルギーの生成、消費に深い意味を持ちます。

このことについては、明日、またお伝えしたいと思います。

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