薬膳で使う、地竜(みみず)や全蝎(さそり)の美味しい時期?!

昨日は薬膳食材の採集時期についてでしたが、今日は具体的に食材ごとに見て行きたいと思います。

まず、スーパーでも購入できる冬のお鍋には必須で血を補う小松菜やほうれん草は、大きくなってから全草で収穫するのに対し、生理痛、生理不順を改善できる益母草(やくもそう)は5月~6月の花が咲いたころに地上部分を採取します。冬風邪に用いられる、紫蘇、荊芥も地上部分を使います。

葉類の、枇杷葉、艾葉、桑葉、荷葉などは、葉が茂るときが性質が最も旺盛なので薬効も強いとされています。なんとなく、葉が茂るときというのはわかる気がします。

花類のジャスミンや金銀花(銀翹散に含まれる生薬)は、蕾のころに採集し、菊花は咲き始めに採集します。

果実・種子類の潤肺通便作用のりんごは秋、杏仁は夏、身体を温める栗、記憶力を高める胡麻、くるみは秋に収穫します。漏れの症状を改善する収渋類の蓮の実、銀杏は秋に採ります。

また、枸杞子は変質しやすいため、朝か夕方に採るのが良いとされています。

根菜類の大根、にんじん、桔梗、葛根は秋に採ります。

樹皮類の杜仲、黄伯、厚朴などは、植物内部の栄養成分が多く薬効が高くなる、春、夏に採りますが、牡丹の皮、枸杞子の根皮は秋に採り、それぞれ牡丹皮、地骨皮(じこっぴ)を作ります。

最後に、動物昆虫類の地竜(じりゅう・・・ミミズを乾燥させたもの)、全蝎(ぜんかつ・・・きょくとうさそり)は、夏の終わり、石決明(せっけつめい・・・あわびなどの貝殻を乾燥)、牡蛎(ぼれい・・・かきの殻)、瓦楞子(がりょうし・・・あかがいの貝殻)は秋ごろが最も生長し有効成分が高いと言われています。

それぞれの食材(生薬)により、採集する時期は同じ種別でも微妙に異なりますが、りんごや栗などを見てみると、美味しくいただける時期に採集していることがわかりますよね。

地竜や全蝎が美味しいかどうかは判断がつかないですけど・・・・(笑)

*画像はさそりの化石です

*具体的な食材の採集時期や薬効については、本草の教科書を参考にしています

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