免疫チェックポイント阻害剤のテセントリクと併用されるアバスチンというお薬について

昨日のコラムでは、免疫チェックポイント阻害剤のPD-L1阻害剤であるテセントリクについて触れましたが、今日はこのテセントリクと併用して投与されているアバスチンと言うお薬についてご紹介したいと思います。

とてもわかりやすいイラストがイラストACで見つかりましたので、今日の画像に使いました。

このイラストを少し説明しますと、がん細胞が新しい血管を経由して栄養分を吸収するのを、なにやら防いでいるようですね。

まさに今日ご紹介するアバスチンは、がん細胞が正常細胞と同じように血管から栄養を吸収し成長するのを防御するお薬なのです。

がん細胞は新たな血管を作るために「血管内皮増殖因子(VEGF)」と言う物質を放出します。

アバスチンはこのVEGFをつかまえ、その働きを阻害しがんに栄養や酸素が運ばれないようにします。経由する血管が退縮したり新たな血管が作れないがん細胞はその成長を妨げられると言うわけです。

また、血管の壁を整え、がんによる胸水や腹水のもととなる水分の漏れ出しを抑える効果も期待できるようです。

このように、PD-L1阻害剤のテセントリクとアバスチンの併用療法により、異なる作用のお薬でがん細胞に攻撃を加え、抑え込むということになります。

この治療法は、現在、肝細胞癌と肺がんに対して行われています。

この治療法については、明日からもう少し詳しく具体例をあげてご紹介いたします。

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