『りんご1日1個で、医者知らず』は食物繊維のペクチン効果を表したものなのか?!

様々な食物繊維とその食物繊維を含む食材を取り上げておりますが、今日は3日目で「ペクチン」を取り上げます。

ペクチンに関しては、私のコラムでも数回取り上げて参りました。それだけ、健康に寄与する成分と言うことだろうと思います。

2024年6月27日のコラムでは、「果物から食物繊維のペクチンを摂りましょう!」と言うタイトルで、ペクチンとはいかなるものか?を書いておりますし、2025年4月5日のコラムでは、「短鎖脂肪酸の酪酸産生に有効な食物繊維のペクチンについて!」として、酪酸産生にペクチンが有効に働いていることに触れています。

今日は、これらとはまた違った見方からペクチンを見て行きたいと思います。

りんご、バナナ、いちご、柿、さくらんぼ、もも、柑橘系の果物など、果物に多く含まれるペクチンですが、水溶性のものと不溶性のものがあります。

中でも完熟した果物の果皮に含まれるペクチンは水溶性です。未熟な状態のときは不溶性で、熟していくに従い水溶性に変わっていきます。

また、ペクチンは糖類と酸を混合して加熱すると、ゲル化する性質を持っています。ペクチンを含む果物に砂糖を加えて加熱することでジャムが出来ますが、実際の市販のジャム製造においては、果物本来のペクチンでは足りないため、食品添加物の粉末ペクチンなどを使用しています。

ペクチンの効果効能については、以下のようなものが上げられます。

*コレステロールの吸収を抑制して、血中コレステロール値を下げます

*動脈硬化・高血圧・心筋梗塞・脳血管疾患などの予防効果が期待できます

*糖の吸収を抑制する働きがあり、血糖値の上昇を抑えインスリンの分泌を低下させ、糖尿病を予防します

*腸内の善玉菌、乳酸菌を増やし、腸内環境を整えます(これに関しては短鎖脂肪酸(酪酸)を産生することに関係がありそうです)

*他にはデトックス効果や美容効果など

砂糖を含んだジャムの大量摂取には人により注意が必要ですが、ペクチンを意識して常時摂取することは、腸内細菌のためにも有効だと思われます。

今日のタイトルの「リンゴ1日1個で、医者知らず」という昔からの言い伝えがペクチン効果を表しているのかどうかについては、科学的検証がないため、わかりません!?ただ、ペクチンだけの効果ではないように思います。

明日は海藻に含まれる食物繊維についてです!

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