不飽和脂肪酸は炭素と炭素の二重結合の位置の違いによって種類が分けられています!

今日のコラムは昨日の続きになります。昨日は、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の違いについてでしたが、今日はそれぞれ3つの不飽和脂肪酸の違いについてです。
まず、不飽和脂肪酸は一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられます。一価不飽和脂肪酸とは、構造上炭素と炭素の二重結合が一か所だけある脂肪酸のことを指します。そして、この二重結合が構造上、9番目であるため、n-9系列と表記されます。
この一価不飽和脂肪酸は参加しにくいため比較的長期保存が可能になり、具体的には、オレイン酸がこれにあたり、血液中のコレステロールを減らし、動脈硬化を予防します。豊富な食品としては、オリーブオイルや菜種油などです。
また、アラキドン酸も一価不飽和脂肪酸にあたり、レバー、卵白、アワビなどに豊富です。
残り2つの多価飽和脂肪酸は、炭素と炭素の二重結合が2か所以上あるものを言い、どこの位置に二重結合があるかにより区分されます。
n-6系列に区分されるリノール酸の不飽和脂肪酸は、二重結合が6番目にきます。血中コレステロール値や血圧は下げますが、摂り過ぎると善玉コレステロールまで減らしてしまいますので注意が必要です。食品としては、大豆油やごま油などです。
そして、先日から取り上げていますαリノレン酸やEPAやDHAはn-3系列で二重結合は3番目に来ます。リノレン酸はがんや高血圧予防、アレルギー疾患予防にも効果的ですし、EPAやDHAは余分なコレステロールや中性脂肪を減らし、脳の働きを高めると言われています。
αリノレン酸は亜麻仁油など、EPAやDHAは青魚ですが、藻類を食している天然ものがお勧めです(一昨日の2月15日のコラムを参照ください)。
ここまでのコラムでは、飽和脂肪酸は悪者のイメージですが、そうではなくて、あくまでも取り過ぎに注意してくださいと言うことです。
効果的な摂取比率は、飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸=3:4:3を目安にし、多価不飽和脂肪酸のn-3系列:n-6系列は4:1が生活習慣病の予防に最適と言われています。
とは言っても、この比率で油分を摂取していくのは非常に難しいですね。含有量の多い食品で摂取いただくのがいいかと思います。
明日は、より専門的に、不飽和脂肪酸が腸内細菌叢の代謝物にどのような影響を与えているかを最新の研究から見て行こうと思います。
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