多糖類以外の食物繊維である‟リグニン”とは?

昨日までは多糖類の食物繊維を見て参りましたが、今日からは多糖類以外の食物繊維を見て行こうと思います。
連日、腸内細菌に影響を及ぼす食物繊維をピックアップして、菌の代謝リレーを行うためにまずは元となる食物繊維を摂取しなければいけません。
ここまで多糖類の食物繊維を見てきて、どのような食物繊維をどの食材から摂取していけば良いかは、徐々にご理解いただけているかと思います。
では、多糖類以外の食物繊維ですが、今日は「リグニン」を取り上げます。
リグニンは植物の細胞壁に含まれる物質で、乾燥させた木材の約30%を占めることから「木質素」とも呼ばれます。人の消化酵素で分解できない不溶性食物繊維の1つです。
木材を食することは出来ませんが、食品としては画像のいちごや、ラズベリー、カカオ、大豆などにも含まれています。
ただし、画像の美味しそうないちごの場合、種の部分に含まれていますので注意が必要です。いちごを種を取って食べる方は、まずいらっしゃらないので、いちごを食べるとリグニンが摂取できると思っていいのですが・・・。
そもそも野菜にはあまり含まれていない成分ですが、切り口に発生する性質があり、ごぼうは切り口が大きくなるようにささがきにして食べると良いとされます。また、生の大根と切り干し大根を比べると不溶性食物繊維は約20倍に増えます。これはリグニンが増えているためと言われています。
コレステロールを原料にする胆汁酸ですが、リグニンには胆汁酸を吸着し再吸収を妨げる働きがあります。よってコレステロールを減少させ動脈硬化の予防にもなります。
他にも血糖値の上昇を抑えての糖尿病予防や、抗菌作用もリグニンの効能の1つです。
明日の多糖類以外の食物繊維は、キチンを取り上げます。
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