白血球の一種、好酸球とは何ぞや?!

今日のコラムは昨日の続きで補足になります。免疫チェックポイント阻害剤(テセントリク)と血管新生阻害剤(アバスチン)の6回投与後の血液検査で腫瘍マーカーが4.99ng/mL(正常値0~10)まで下がったことは、昨日お伝えしました。
腫瘍マーカーが下がり、造影剤CTでの腫瘍そのものも小さくなっていることは喜ばしいことですが、やはり気になるのは副作用です。ここまでこれと言った副作用は見られませんが、体のかゆみが少し気になると言ったところです。
血液検査の数値では、やはり免疫療法だけに白血球の状態は気にしてはいます。
白血球の各項目で多少の数値の増減はあるものの、安定はしています。ただ1つだけ気になることがあるのですが、抗酸球の数値がここにきて増加しているのです。
初回投与前は、6.1⇒7.2といずれも基準値(0~6)を上回っていました。免疫チェックポイント阻害剤の1回目の投与からの推移は、4.3⇒3.1と基準値内に戻っていたのですが、その後、4.3⇒5.4⇒6.6⇒8.5と上昇傾向にあります。
ここで好酸球とは何か?なのですが、画像の中に好酸球がイラストで表記されていますが、このイラストのように寄生虫を駆除する働きをする白血球の一種だと言われています。
血液中の白血球の中では1~3%程度しか含まれていないのですが、肺や気管支、消化管、皮膚などの「組織」に移動すると数も増え、数日から数週間生きていると言われています。
好酸球は寄生虫を駆除するだけでなく、各種のアレルギー反応にも関わっています。
炎症やアレルギーが起きている上記の組織に集まると、内部にある顆粒(たんぱく質を含む小さな粒)を放出し、体に入ってきた病原体を攻撃するのです。
ただ、好酸球も数が基準値よりも増えてくると、炎症を起こし病気を引き起こす原因となり注意が必要です。
そのため、血液中の好酸球が増えているときは、組織で炎症やアレルギー反応が活発になっているサインと考えることができます。
今回、免疫チェックポイント阻害剤の投与後は基準値内に数値が戻ったことから、免疫チェックポイント阻害剤の副作用とは考えにくいと思います。
原因としては、巻き爪のところがたまに擦れて炎症を起こしていますので、それが原因なのか、別の要因なのか、もう少し血液検査の結果を見極めたいなと思っています。
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