短鎖脂肪酸のプロピオン酸を腸内細菌が産み出すための、ヘミセルロースとはどのような食物繊維でどのような食品に含まれているのか?

今日は昨日の続きのコラムになります。昨日は、短鎖脂肪酸であるプロピオン酸を産み出すために影響を及ぼすβグルカンについて、具体的な食材や関与する腸内細菌について触れました。
今日はヘミセルロース(キシラン、アラビノキシラン)について見て行きます。
ヘミセルロースは、セルロースとともに、植物の細胞壁を構成する2種類の高分子でどちらも多糖類です。ではその違いはと言うと、セルロースはβ-グルコースモノマーのみが重合して生成されるのに対し、ヘミセルロースはキシロース、ガラクトース、マンノース、ラムノース、アラビノースの複数のモノマーから構成されています。
そしてセルロースは長い直鎖のポリマーなのに対し、ヘミセルロースは比較的短い架橋したポリマーなのです。
*ポリマーについてですが、ポリマーとは、基本単位であるモノマーが多数つながった巨大分子のことです。これらの化合物は、複数の小さな分子が連結し、長大な鎖状(直鎖)や網状の構造(架橋)を作り出しています。
ヘミセルロースを含む食品としては、穀物ふすまが上げられます。穀物ふすまとは、簡単に言うと、穀物類の外側の皮のことで、具体的には小麦ふすまとかオーツ麦ふすまと呼ばれ、栄養分が高い食材とされています。
要するにこのふすまの部分にヘミセルロースが多く含まれると言うことですね!
発酵に関与する主な腸内細菌は、Bacteroides、Prevotellaとされております。穀物ふすまはRoseburiaにも影響を与え、明日出て参ります短鎖脂肪酸の酪酸の産生に関与しています。
ちなみに私自身の腸内細菌で言うと、Prevotellaは所有していませんが、属で見たBacteroidesは25.7%所有しておりますので、種別で細かく見たわけではありませんが、プロピオン酸はなんとか産生出来ているのかなと思います。
穀物類の‟ぬか”ついては、昔から栄養分が豊富だと言われていましたが、腸内細菌との関連性で短鎖脂肪酸のプロピオン酸や酪酸を産生して、健康に寄与していたと言うことになりますね。
糠床に麹を入れたりすることがございますが、これは糠や漬ける野菜の食物繊維に、麹菌の糖化菌、そして糠で発生する乳酸菌、これらが酪酸やプロピオン酸を産み出し、菌の代謝リレーが成立する理想的な食品に仕上げていると言うことに他なりません。
こう考えると、腸内細菌の存在さえ知らなかった先人たちの語り継がれた知恵は本当に素晴らしいと改めて思います。
画像は糠床の樽と漬物です。
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