腸内細菌が死滅してしまうことって!?
腸内細菌の大半が死滅してしまう!?
そんな怖いことがあるのでしょうか?
いや、それがあるのです!!それは、いまこのコラムを読んでくださっているあなたにも起こりうることなのです!
と、少し誇張した表現で今日ははじめさせていただきましたが、画像の書籍「あなたの体は9割が細菌~微生物の生態系が崩れはじめた」の著者の体験談がプロローグで書かれていますので少しご紹介します。
著者は生物学者で22歳の時にのちの人生を一変させる出来事がマレーシアの森林で起こります。
野外で活動中に50匹ものダニに刺された著者は、その後ロンドンの病院で感染症と戦い、薬漬けの日々を送り、大量の抗生物質を投与されます。幸い、感染症は収まったものの、心配になった著者は、自らの腸内細菌が全滅しているのではと危機感を覚えたのです。結果的には全滅には至っておらなかったものの、強い菌(昨日のコラムでのBacteroidesなどの優勢菌)のみが残り、少数派の貴重な細菌は姿を消していました。要するに絶対量が減り、一部の菌しか残っていなかったのです。
その後の著者は1年間に渡り、様々な疾病との闘いだったと言います。免疫力が見事に低下していたのです。治療期間に大量に投与された抗生物質が炎症を抑え熱も下げましたが、身体にとっていい菌も死滅させてしまったのです。
事実、この本の著者だけでなく、私たちの腸内細菌を行ってくださった方の中にも、酪酸産生菌がまったく根付いていなかった方もいらっしゃいます。その方は、過敏性腸症候群の診断で、何か月にも渡り、下痢を繰り返す日常を送っておられました。その下痢を抑える薬は抗生物質ではありませんが、過去に抗生物質を投与されたことがあるらしく、酪酸産生菌が無くなってしまった原因は、まさに抗生物質であろうかと思われるのです。
今現在は、食事療法に加えて、ストレートに酪酸菌が根付くサプリを飲んでおられます。
著者の話しに戻ると、ほぼ1年で元に近い状態の腸内細菌構成になったようです。ただ、戻るまでの1年間は免疫力低下していますから、かなり身の回りの生活や食事にも注意して日々の生活を送っていたようです。
もちろん、炎症が酷く、このままでは・・・という場合は、抗生物質を投与すべきだと思います。腸内細菌はその次の話しで命あってのことですから。そうならないためにも、抗生物質のお世話にならないような、食生活や生活習慣を整え身体をケアしながら日々を送りたいですね!
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