<漢方薬>便秘治療の生薬「大黄」とは?

これまでのコラムで漢方薬の生薬と腸内細菌の関係性を探求していますが、今日は便秘治療薬に使われる生薬で代表的な大黄(画像)を取り上げたいと思います。

2月6日のコラムで熱性便秘の治療薬「麻子仁丸」について取り上げていますが、この麻子仁丸に含まれる生薬が「大黄」になります。

タデ科のダイオウ種ショウダイオウなどの根茎の外皮を取り除き乾燥させて生薬にします。

中医学(東洋医学)では瀉下類に属し、下剤として用いられますが、体を冷やす性質があり、熱性便秘の際に用いられます。

他のタイプの便秘にも別の生薬の組み合わせで調合されます。

麻子仁丸や大黄甘草湯、桂枝加芍薬大黄湯など、漢方薬としては多岐に渡ります。

また、下剤として用いられるだけでなく、すっきり出切ることがない下痢についても瀉下の作用により外に出し切って改善させることができます。全く逆の症状でも効果があるというのは、ある種、生薬の特徴でもありますね。

ちなみに大黄は比較的強い生薬です。以前にご紹介した、大建中湯は山椒や乾姜が主たる生薬でしたので、優しい漢方薬だったのとは対照的です。効果のないときの連用は控えるべきかと思います。

明日は、大黄の成分と、腸内細菌との関係性について触れてみたいと思います。

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