<漢方薬>高麗人参よりサポニン量が多く貴重な生薬「三七人参」とは?

今日は高麗人参と同じウコギ科の多年草の三七人参を取り上げます。三七とも田七人参とも呼ばれ、その由来は植えてから収穫までに3~7年かかると言う説もございます。

中医学(東洋医学)では、高麗人参が簡単に言うと気の巡りを良くする補気類の効能があったのに対し、三七人参は止血類に属し、体内外の出血を制止する生薬となります。

高麗人参も万能薬的な働きでしたが、三七人参は高麗人参の2倍から4倍の幾種ものサポニンを含有しており、そのサポニン量は主根の大きい方が豊富に含まれています。

高麗人参よりサポニン量が多いのに加え、400年ほど前に中国で書かれた文献「本草綱目」以来、中国からの国外輸出が禁止されていたため、日本の漢方では馴染みがなかったこともあり、貴重な生薬であることは間違いありません。

止血作用はもとより、血の流れを改善することで血栓の予防や、降圧作用、抗糖尿病作用も有しています。

また高麗人参と同じように、免疫機能を高め、疲労回復、精力増強などにも働きます。

そして、中医学の考え方で言うと、「痛みは気血の流れが悪くなると起こる」と言われており、血の流れをよくする三七人参は、様々な痛みを軽減する生薬だと言われています。

血液をサラサラにするため、手術前や、貧血気味の方には禁忌となります。

画像は三七人参の粉末になります。

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