<腸内細菌>短鎖脂肪酸以外にもビタミンを産生する腸内細菌!
腸内細菌が短鎖脂肪酸を生み出し、人の健康維持に大いに活かされていることは、昨日までのコラムで触れて来ましたが、実は、腸内細菌はビタミンを合成することが出来、ビタミン供給源の1つになっています。
そもそもビタミンは、正常な生体機能の維持に必要な栄養素で、人は基本的には体内で合成出来ません(ビタミンDは日光を浴びることで合成できますが)。
よってビタミンは食事から獲得するものなのですが、ビタミンB群やビタミンKは腸内細菌叢が作ることができます。
例えば、ビタミン12はDNA合成に必要なビタミンですが、Bacteroidota門、Bacillota門などが産生能を持ちます。
また、血液凝固や骨の生成に重要な役割を果たすビタミンKはBacteroides属が産生能を備えています。
*画像はビタミンKを食から摂取する場合の食材です
さらに、腸内細菌によるビタミン産生は短鎖脂肪酸とも関与していることが確かめらえています。
昨日の短鎖脂肪酸を生み出す機能に加え、ビタミン産生にも関わっている腸内細菌。まだまだ研究が進められている腸内細菌ですが、どこからともなく侵入していて、生まれた時から腸内に棲みつき、とても不思議な力を発揮する、目が離せない存在であることは間違いないようです。
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