2000年近く前に書かれた「傷寒論」には、腸内細菌の存在は当たり前ですが、明らかになっていなかった!?

今日は、漢方薬を腸内細菌との関係性も含め、もう少し掘り下げてみようかと思います。

漢方薬は複数の生薬が組み合わされていますが、この組み合わせや配合比率、加工の有無など、生薬同士がこれしかないと言う絶妙な調合にて完成されたものです。

それこそ、例えば2000年近く前の「傷寒論」で書かれた処方箋が、葛根湯をはじめ、そのまま現代の漢方薬として販売されているのですから。

この漢方薬の生薬の組み合わせについては、現代科学においてもどんどんとその効果をもたらしている要因が解明されています。

昨年、東京理科大学の薬学の先生の講演を聞く機会がありましたが、麻黄湯や五苓散の生薬を分析し、なぜ効果があるのかを科学的に証明されていました。私も五苓散は飲み会では手放せない漢方薬ですので、体感しているものとしては非常に納得のいく講演でした。

もちろん、2000年近く前の「傷寒論」が書かれた時代には、科学と言うものはほぼない状態で、いわゆる人が服用することを繰り返し何人もの犠牲者をだしながら、生み出されていったものだと想像できます。

漢方薬が効く人効かない人がいることに関しては、以前にもコラムでお伝えしていますが、少なくとも腸内細菌が人の腸内に棲みついていることは2000年近く前に知る人は皆無だったわけで、万人に漢方薬が効かない一つの要因として把握はされていなかったと思います。

ただ、現代においては、生薬がもつ成分や効能を分析し、腸内細菌との関係性などを加味すれば、より正しい生薬の摂取の仕方が導きだされるのではと思います。

すべての生薬がその成分や効能が解明されているわけではなく、むしろ、詳細に分析されているのはごくわずかですが、可能な限り、腸内細菌との関連性を探求していきたいなと思います。

*画像は葛根です。

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