<漢方薬>五苓散が飲酒のときの頭痛を抑えてくれるってほんと?

昨日は漢方薬「五苓散」の利水作用について見てきましたが、お酒を飲んだ時に頭痛が酷く、もうお酒を飲むのは止めようと思った方はいらっしゃいませんか?

以前の私はそのようなことが何度もありました。特に歳をとるに従い、頭痛が発症する時間が遅くなっていて、飲んでから家に帰って夜中に痛くなることが多くなり、飲んだことを後悔する、その繰り返しでした。

若い頃なら飲んでいる最中に頭痛が出始めるので、その段階で躊躇するのですが、それが出来なくなっていたのです。

それが五苓散を服用してからお酒を飲むと、まったく頭痛の症状が出なくなりました。

ではお酒を飲んだ時にどうして頭痛が起こるのでしょうか?

お酒を飲みアルコールが体内に入ってくると、肝臓で分解する際にアセトアルデヒドという有害物質に変化します。有害とは言ってもその排出量やスピードは個人差があり、お酒に強い人はたくさんアルコールが入ってきても問題なくこなせます。

血中のアセトアルデヒドの濃度が濃くなると、出来るだけ早く排出しようと血流を早めるために血管の拡張が起こります。頭部の毛細血管が拡張し神経を刺激し、頭痛が起こると言われています。

また、排出を早めるために尿により排出しようとするため、脱水症状もこの頭痛に影響してきます。お水を飲みながらお酒を飲むと酔いにくいのは脱水症状を防いでいるからですね。

では、どうして五苓散を服用すると頭痛が生じないのでしょうか?

五苓散には利水作用が働くのはすでに昨日のコラムでお話ししましたが、利水作用とは体内の水分を排出しないで循環させ浄化していくことでした。

要するに、水分を体内循環(血液の血漿から間接液に排出したのものがリンパ管からリンパ液となりリンパ節で解毒していく)させるのを五苓散がサポートしているのです。

漢方薬全般の優れたところに、必要以上の作用を施さないというものがあります。西洋のお薬ですと過剰摂取は副作用が生じます。しかし漢方薬は多少摂取し過ぎてもなかったことして、その作用を上手く調節してくれるのです。

五苓散に関しても、アルコールが必要以上に摂取されなくても、利水作用は順調に行われるということです。

これは、五苓散の5つの生薬が絶妙に配合されているからに他なりません。

お酒で頭痛が酷い方は、一度お試しになってはいかがでしょうか?ただし、最初はあまり無理をせず、徐々に慣らしていかれることをお勧めいたします。

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