<漢方薬>五苓散に含まれる生薬の「桂枝」は、スイーツやドリンクによく使われるシナモンで、体を温めたいときにいかがでしょうか?
漢方薬の五苓散を徹底解剖するシリーズ?!も最終回で、今日は‟桂枝”についてです。五苓散は5つの生薬から組成されており、3大利水剤と呼ばれる『沢瀉』『茯苓』『猪苓』が主となる生薬でしたが、佐薬として『白朮』そして『桂枝』が加わります。
画像はお馴染みのシナモンで、スイーツやドリンクに使われる香辛料ですね。シナモンは「桂枝」だけでなく「にっき」「桂皮」「肉桂」とも呼ばれますが、画像のように樹皮を丸めたスティック状のものや、細かく粉砕したパウダー状のものもございます。
香りがシナモンの特徴の1つですが、セイロンシナモンは上品で繊細な香り、シナモンカシアは濃厚な甘い香りが致します。
日本やアメリカで食材として使う際にはシナモンと呼んでいますが、ヨーロッパではシナモンカシアをカシア、セイロンニッケイから摂れるものはシナモンと区別しています。
日本でシナモンと呼ばれるものは、シナモンカシアのことを表します。
このシナモンの香りを特徴づけている成分は桂皮アルデヒド(シンナムアルデヒド)で、お菓子の香りづけや、虫除けにも使われます。
また、「桂枝」(若い枝の部分)は中医学では辛温解表類に属し、人の手足、体表の発汗解熱作用があります。ちなみに「肉桂」(樹皮の部分)は、人の体幹を温める効果があります。
生薬としてだけでなく、手軽に食材としても使えますので、体を温めることで冷えを改善し血流を促進したいときは、シナモンティー(紅茶にシナモンを加えたフレーバーティー)もいいかも知れないですね。
コメント