食から見た栄養成分の消化吸収と腸内細菌の代謝物の産出について
人が食材や食薬、生薬を食することで栄養成分として、どのように体内に消化吸収されるか、そして腸内細菌がそれをエサにすることで、どのような代謝物が生み出されるか、このことを突き詰めていくことで、今、何を食べれば良いのかがわかるようになります。
人によって、消化吸収の程度は、消化酵素の働きが異なるため違います。それを突き詰めるには、遺伝子レベルで調べる必要があり、分子栄養学の分野になります。
また、腸内細菌も人により棲息している種類や数が違い、腸内細菌自体の働くスピードや質も違います。数はいても機能していない腸内細菌もたくさんいます。
すなわち、人によって、食べるものが排出されることも含め、最終的にどう変化するかは、その人次第というわけです。
このことを、詳しく調べていくようになりました。以前から腸内細菌検査は事業として行っていて、メジャーな36種類の腸内細菌構成比から見る腸内環境については、色々とわかるようになりました。
また、食材から見た栄養素の分析や消化吸収されるプロセスも徐々にまとまりつつあります。ここに食薬や生薬の視点から見て、最終的に腸内細菌と結びつけばと現在個々の食薬や生薬ごとに探求しております。
腸内細菌に関する論文が生薬に関連するものが未だ少ないこともあり、可能な限りわかる範囲でチェックしています。
これらを、いま本格的に事業化しようと考えていまして、部分的に出来ていることが、もう少しで繋がっていくかなと思っております。
栄養学だけで食を考えておられる方、もしくは腸内細菌だけで食を考えておられる方はたくさんいらっしゃいます。
しかし、この大きな2つのくくりが一つにならないと、食が人体に及ぼす影響は考えにくいにかなと思います。どちらかを優先すればどちらかに悪影響が出る可能性もあるからです。例えば、お肉を摂取すべきかどうかがいい例だと思います。
栄養学も分子栄養学にまで踏み込む時代に入りましたが、腸内細菌も未だ解明されていないところがほとんどです。
しかし、2つの大きなくくりから食を考えることで、必ずしもすべてが論文に照らしたものでなくても、実践していけるのではと考えています。
これからも、このことを踏み込んでいければと思います。
今日は少し硬い内容になりましたが、明日からは食材・食薬・生薬ごとに上記を探求したいと思います。
ちなみに用語の説明ですが、‟食材”はスーパーで売られているもので薬膳の効果が薄いもの、‟食薬”はスーパー商材の中で、薬機法に薬品として含まれず食品として購入でき薬膳の効果のあるもの、‟生薬”は薬機法で定められていて通常医師の処方箋でしか購入できないものを区分しています。
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