<漢方薬>生薬に使われている「人参」とはいかなるものか!?
食から見た栄養成分の消化吸収とその栄養成分が腸内細菌に与える影響をこれからいくつかの食材に注目しながら探求していきたいと思います。
食材などの消化吸収と腸内細菌のエサについては、昨日のコラムに詳しく書きましたのでご覧いただければと思います。
まずは「にんじん」から行きたいと思います。中医学(東洋医学)を勉強していて、一番最初に‟あれっ!?”と思うのがこのにんじんです。
一般的には「にんじん」とは、スーパーで普通に売られているにんじんですね。馬のエサのイメージでにんじんをぶら下げるということわざもあります。
この「にんじん」ですが、生薬では「人参」と表現し、スーパーで売られているにんじんとはまったく異なるものとなります。
生薬の人参にはいくつかの種類があります。まずは高麗人参(朝鮮人参)と呼ばれる生薬では一番馴染みのある人参です。そして、三七と呼ばれる田七人参があります。また、ナデシコ科の多年草、ワダソウの塊根を用いる太子参(たいしじん)なるものもございます。
他には、西洋参と言って、アメリカ人参のことを指しますが、スーパーの人参とは異なる種類のものもございます。
日本で採取できるものとしては、竹節人参というウコギ科の多年草トチバニンジンの塊根を用いるものもございます。
スーパーで売られているにんじんも、食薬としての効能も養血類に分類され、血を補う食材ではありますが、あくまでも食材ですので生薬ほどの効能はありません。
このように、にんじんと称されるものでも、上記に挙げた6つのにんじんが薬膳には使われることになります。
これらの人参たちは、漢方薬の中でも欠くことの出来ない存在なのですが、詳しくは次回以降で探求していきたいと思います。
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