<時間栄養学>朝からカレーがお勧めな理由とは!?
今日から時間栄養学について触れていこうと思いますが、いくつかの文献を参考に、私なりに中医学(東洋医学)の視点を合わせて見て行きたいと思います。
以前のコラムでも栄養学や腸内細菌を科学的な視点と中医学や漢方の古典的な視点で見てきましたが、今回も可能な限りその関連性を見たいと思います。
まず、時間栄養学の取っ掛かりとしてわかりやすいのは、柴田重信先生が書かれていますが、「朝カレー」と「夜ラーメン」についてです。
朝カレーと言えば、私はイチロー選手を思い浮かべます。奥様が作り置きした冷凍のカレーを毎朝解凍し、球場に出かける前に食べて行かれる、そんな番組を見た記憶がございます。
あの時はさすが野球選手、随分と朝からコッテリメニューだなと言う印象でしたが、実は時間栄養学が潜んでいたんですね!?(笑)
ここでカレーと申しておりますが、画像のようにカレーライスをイメージしていただければと思います。
まずライス、いわゆるご飯のでんぷんは消化されるとブドウ糖(グルコース)に分解されます。このブドウ糖が血糖値に関わるインスリンの分泌を促します。これが体内時計に‟朝コール”すなわち、朝を知らせるサインになるわけです。
体内時計に関しては、もう少し詳しく、後日触れていこうと思います。
また、カレーに含まれる香辛料の唐辛子は交感神経を刺激しますが、副交感神経が夜やリラックス時に優位になるのとは反対で、活動期や緊張時に活発になることから、‟朝コール”を後押しすると言うことですね。
このことで、血圧を上げ、脳を活性化し、体温を上げて、活動開始の合図になるわけです。
食事で体が温まる仕組みを「食事誘発性熱産生」と言いますが、香辛料の唐辛子は、中医学では温裏類に属し、主に臓腑を温め、裏寒証を治療する食薬になり科学的な部分とは合致しています。
*裏寒証とは、中医学の八綱弁証の表・裏・寒・熱・虚・実・陰・陽の中の裏と寒を表す症状で、体の表面の表に対して、内臓などの内部の裏が寒ですから、冷えが見られる証となります。
逆に言い換えると、体内に熱を帯びているときは、中医学ではカレーは食べてはいけないと言うことになりますが・・・。活動しないで副交感神経を働かせゆっくり寝てなさいと言うことですね。
明日は、夜ラーメンについて見ていきます。
コメント