水溶性食物繊維のイヌリンの摂取時間によって、日々腸内細菌叢が微妙に変化し、短鎖脂肪酸の産出量も変わっている!?

今日は食事の摂取時間と腸内細菌の関連性について、より深く突っ込んでいきたいと思います?!

人の腸内の消化酵素では消化吸収が出来ない、水溶性食物繊維のイヌリンをマウスに摂取させた実験から考察していきます。

今日も柴田重信先生の実験からの考察です。

イヌリンは菊芋(画像)やごぼうに多く含まれていますが、このイヌリンを使った、マウスの「1日2食実験」について見て行きます。1日2食ですから、朝と夕方に、食生活が良くない高脂肪食を与えているマウスに、朝か夕方にイヌリンを1~5%含ませて摂取させます。

実験開始から2週間後に腸の内容物を取り調べたところ、朝にイヌリンを摂取させたマウスの方が夕方摂取させたマウスより、短鎖脂肪酸の量が多く検出されました。

これは、朝にイヌリンを摂取する方が、腸内細菌がより量的に増加し活発に活動することの証であると言えます。

なぜ、朝のマウスにそのような現象が見られたのでしょうか?

どうやら、食事前の絶食時間の長さに左右されているようです。夕食後、朝までの時間と、朝から夕方までの時間に数時間の差異が生じているためです。

これを裏付ける実験として、1日1食にして、イヌリンを摂取させると、朝と夕方のマウスに短鎖脂肪酸の産出量の差異は生じませんでした。

すなわち、食の摂取時間により腸内細菌叢が変化し、短鎖脂肪酸の産出量に差が生じているということです。

腸内細菌叢は2週間くらいの周期で変わっているという話しがありましたが、この実験を見る限り、食事ごとに微妙に変化しており、摂取する食材でも腸内細菌叢が変わると言えます。

もちろん、腸内細菌叢全体が大きく短期間で変わることはないにしても、日々の積み重ねで変えていくことは可能だと言えそうです。

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