甘さも砂糖の50%、ビフィズス菌を増やし悪玉菌も減らす、乳果オリゴ糖とは何ぞや?

今日も引き続き、難消化性オリゴ糖を取り上げます。今日が5日目で「乳果オリゴ糖」です。乳果オリゴ糖は、乳糖果糖オリゴ糖のことで、ラクトスクロースとも呼ばれます。

構造式でいうと、二糖類のラクトースに単糖類のフルクトースが繋がっている構造、言い換えるとグルコースが両端にガラクトースとフルクトースを結合している三糖構造をしています。

ラクトスクロース(乳糖果糖オリゴ糖)は、乳糖(ラクトース)とショ糖(スクロース)を原料にして酵素と酵母を使って作られています。

具体的には、牛乳に含まれるラクトース(乳糖)と、 サトウキビに含まれるスクロース(ショ糖)を使います。ショ糖と乳糖をほぼ1:1の割合で混合した中に酵素「β-フルクトフラノシダーゼ」を入れると、ショ糖がブドウ糖と果糖に分解され、そのうちの果糖が乳糖とつながって乳糖果糖オリゴ糖が出来るという仕組みです。

果糖転移から精製・濃縮過程を経て液体のラクトスクロースにし、それを結晶化して粉末の製品にしていくんですね。

腸内細菌との関連性で見ると、ラクトスクロースは菌の代謝リレーに沿いビフィズス菌を増やします。また、悪玉菌に含まれるクロストリジウム属の菌や悪玉菌に加担した時の日和見菌のバクテロイデス属の菌等を減少させるため腸内細菌叢の改善にも繋がる「プレバイオティクス」といわれていて、消費者庁の特定保健用食品(規格基準型)の成分としての基準も設定されています。

他のオリゴ糖が、お腹が緩くなる傾向にあるのに対し、ラクトスクロースはその傾向が比較的薄いこと、また便秘を改善する研究結果も見られることから、過敏性腸症候群の方にも効果的とも言われています。

甘味も砂糖の50%程度と言われており、砂糖に変わる甘味料としても効果を発揮しそうです。

ちなみに、先日からコラム内で砂糖と表記していますのは、主に上白糖をイメージしています。

特定保健用食品としての成分名は「乳果オリゴ糖」ですので、一度お試しいただくのもいいかも知れませんね!

画像はミルククラウン、牛乳の王冠です。

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