リンパ球の中のNK細胞の働きについてと、血液検査の結果についても・・・

今日は、リンパ球の中でも自然免疫に属し、単独で体内を循環し高い殺傷能力でウィルスや癌細胞を攻撃するナチュラルキラー細胞(NK細胞)についてになります。
さきほど単独でと言う表現を使いましたが、そういえば先日ご紹介した映画「はたらく細胞」では仲里依紗さんが好演していたNK細胞は、単独で敵と立ち向かっていました。ネタバレになりますが、山本耕史さん演じるキラー細胞が集団でしか行動できないのを揶揄しながら、細胞内で活躍する姿が描かれておりましたが、まさにあれがNK細胞です。
NK細胞は血液中に存在するリンパ球の約10〜30%を占めていますが、NK細胞には、レセプターと呼ばれる抗原を調べるためのアンテナのようなものが2種類備わっていて、これらをうまく使い分けてウイルスなどに感染した細胞や癌細胞と健康な細胞を見分けています。
ここで血液検査の結果に話しを戻します(昨日までのコラムから続いています)。
腫瘍マーカーが3分の1に低下したことに加え、リンパ球の数値も大幅に改善し、基準値に近い数値に戻っていたことから、免疫チェックポイント阻害剤が何らかの作用をしたとお伝えしていました。
これとは別に、以前に麴菌の話しをしたと思いますが、ちょうど免疫チェックポイント阻害剤の投与した数日前から麴菌飲料を母には飲ませていて、毎日継続して飲ませているのですが、麹菌がインターロイキン10やインターロイキン12を産み出すと言う話しもさせていただきました(八海醸造さんのマウスを使った研究から)。
まさにインターロイキン12はNK細胞を刺激し分化を誘導するサイトカインなのです。
もちろん、今回血液検査の結果が好転したこと、リンパ球の数値も基準値に近いものになったことが、直接麹菌と関わっているかどうかはわかりませんが、1回目の免疫チェックポイント阻害剤の投与でここまでの改善がみられると言うのは、母が高齢なこと(本来なら免疫力は弱っている)を考えても不思議ではあります。
そして、大腸がん以来、腸活を積極的進めてきたおかげで、腸内細菌叢も違ったものになっているのではと期待しているのですが、そこは明日のコラムでお伝えしたいと思います。
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