腸内細菌叢を解析する「16S rRNA 菌叢解析」とは何か?

ここ数日、免疫チェックポイント阻害剤についての話しが続きましたが、再び今日から、‟未だに認知度が低い腸内細菌について”をテーマに腸内細菌を様々な角度から切り込んでいこうと思います。

腸内細菌と一言でいいますが、誰もその存在を目で見ているわけではありません。

人や動物の腸内に1000種類100兆個もの腸内細菌が棲息していると言われても、にわかに信じがたいことですよね。

昔は一つ一つの細菌を培養してその存在を明らかにしていたのですが、ここ最近は遺伝子分析法が主流となっています。

特にこの20年~30年の間にDNAの配列を解読する技術が進歩したことによって、土壌や海水、生体表面、生体内部などに生息する微生物からDNAを抽出し、16S rRNA解析をすることが可能になりました。

では、この菌叢を解析する16S rRNA 菌叢解析とは何か?と言いますと、微生物の中でも「細菌の16S rRNA遺伝子に注目し、その配列を用いて菌種を推定する解析」になります。

16S rRNA遺伝子は「原核生物の進化系統分類の指標」とも言われ、すべての生物種で塩基配列が比較的保存されている“定常領域”と、菌種によって高い個性が見られる“可変領域”が交互に存在していることから、一般的には可変領域をPCRにより増幅し、次世代シーケンサーにより、その配列の違いを解析すれば「どのような細菌が、どのくらいの割合で存在するか」を読み取れることとなります。

具体的には、16SrRNA遺伝子解析において、1500対の塩基配列の並び方を比べ、同じ並び方のものを同じ種類と断定していくのです。ここで言う同じ並び方の適合率は98.7%以上で同種と判定されています。

この16SrRNA遺伝子解析を用いた、腸内細菌検査が一般の方の糞便から少しコストはかかりますが、簡単に検査できるようになるとは、それこそ20年前には想像出来なかったことでしょう。

ちなみに弊社では、22000円(税込)にて、36種類の主要な腸内細菌の構成比と個別分析・診断はもちろん、今後将来の腸内細菌叢のことを踏まえた食からのアドバイスを行っています。

ということで、最後は少しプロモーションが入りましたが(笑)、まずは、ご自分の腸内細菌叢がどのような構成比であるのかを知っていただくことが大切かと思います。

明日からは、それぞれの腸内細菌について見て行こうと思います。

画像は腸内細菌検査キットのイラストです。


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