菌の代謝リレーを考え短鎖脂肪酸を強調したGCL2505株を含むヨーグルト‟BifiX”とは?

‟生きたまま腸まで届くビフィズス菌”を連日お伝えしていますが、今日もラクティス種の1つGCL2505株(学術名Bifidobacterium animalis subsp. lactis GCL2505)を見て行こうと思います。
GCL2505株はグリコ乳業が保有する1万種の菌株の中から見つけ出した菌株で、元々成人の健康な腸内に棲息していた人由来のビフィズス菌になります。現在、グリコ乳業が販売している‟BifiX”のブランドで市場に並んでいます(画像)。
GCL2505株の特徴としましては、生きたまま腸まで届くことに加え、腸内で増殖し、グリコの情報では必ずしも毎日摂取しなくても数日腸内にとどまる菌になります。
BifiXヨーグルトには、食物繊維のイヌリンが含まれていることが、ある意味最大の特徴と言えます。パッケージには短鎖脂肪酸の文字が強調されていますが、まさに菌の代謝リレーの食物繊維とビフィズス菌の部分をカバーするヨーグルトになります。
よって、他のヨーグルトに比べ、短鎖脂肪酸の産生が行われやすく、その部分を最大限強調されているのかなと思います。
イヌリンは菊芋やごぼう、玉ねぎなどに多く含まれる水溶性食物繊維ですが、BifiXにはチコリ根を原料にしたもののようです。
グリコはGCL2505株に関する研究をラットを使った実験でいくつもの効果を確認し、人への臨床実験も加えて商品化しているようです。
ただ、排便状況の改善やメタボリックシンドロームの抑制など、実際には効果が表れる人とそうでない人がいるのも事実ですし、そもそもGCL2505株が有効に働く腸内環境にあるかどうかも重要なポイントになりますので、これらの研究結果はあくまでもそのような実例がある程度にとどめておくことが賢明ではないかと思います。
私自身もBifiXは常に摂取していたヨーグルトになります。ちょっとした微妙な甘さが気になることもあり、現在はたまに摂取する程度にしております。
先日のコラムでもお伝えしましたが、いくつかの種株を間隔をあけて摂取していくのも、腸内細菌の多様化という面では効果的なのではと思います。
ラクティス種としてBifiXが1つの選択肢であることは間違いありません。
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