かつては世界3大長寿村と呼ばれたビルカバンバについて・・・

世界3大長寿村と言われる地域を順に見てきましたが、今日は3番目のエクアドルのビルカバンバについて触れて行こうと思います。
ビルカバンバでは、他の2つの地域と同様、自然に根差した伝統的な食生活が長寿の秘訣となっていました。
ビルカバンバとは、古代インカ語で「聖なる谷」という意味ですが、その谷間には川が流れておりその川の水は‟生命の水”と称されています。
ビルカバンバもやはり標高数千メートルの高地に位置しており、この生命の水は、先日から触れている氷河ミルクと言うことになりますね。
ビルカバンバはかつてインカ帝国滅亡後に要塞の地として知られたところですから、生活環境は劣悪であったと想像できます。そのビルカバンバがなぜ長寿村に上げられるようになったのでしょうか?
いくつかの要因があり、他の2地域と同じ傾向にあることがわかります。
*自然の中で育てられた新鮮な野菜や果物が豊富に摂取できたこと
*カリウム・食物繊維を豊富に含むトウモロコシやイモ類を摂取できたこと
*肉食は少なく植物性食品が主であったこと
*過剰な塩分、脂肪分・添加物が含まれない食事をしていたこと
これらが上げられます。他の地域とほぼ同一と見て良いかと思います。
ただ、このビルカバンバの長寿にも陰りが見えてきます。
長寿の秘訣を求めて観光に来たり移住してきた人々が、外部の分化や食習慣を流入させたためと言われています。
そして「ビルカバンバの悲劇」と呼ばれるようになりました。
明日以降は、このビルカバンバの悲劇と、京都大学名誉教授で長寿と食がご専門の家森幸男先生の話しをしていこうと思います。
画像は南米ペルーの遺跡マチュピチュです。

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