ほうれん草に含まれる鉄分は、中医学ではどのように捉えているのでしょうか?

今日は‟ほうれん草”を中医学の視点から見て行きます。

昨日も触れましたが、ほうれん草と言えば、鉄分!と思い浮かびます。鉄分としては鶏肉の方が、同じ分量なら効果的とお伝えしましたが、その他の栄養素も豊富ですので、ほうれん草は定期的に摂取したい食材であることに変わりありません。

では、中医学ではほうれん草はどのように捉えているのでしょうか?

ほうれん草は養血類に属します。養血類の食薬は、血を補い、体内の組織、器官を滋養しながら、生理活動を維持し血虚証を治療する食薬となります。

具体的な血虚の症状としては、顔色や唇、爪が蒼白で、いかにも血が不足していることを思わせるような様子で、感覚として、眩暈、耳鳴り、心悸(心臓の動悸)、不眠、健忘などです。また月経の後期や閉経のときに血虚証を治療することになります。

ほうれん草としては、涼性で甘味、帰経は、胃、大腸、小腸となります。

効能に清熱除煩があり、涼性の性質で熱を取り除く効果があります。

鉄分との関連では、養血止血ですから、血を補って血の巡りを改善する効果があります。

また、養肝明目として、肝臓の機能を維持し、目の状態を良くするとあります。これは中医学では五行学説から肝は木にあり、目と深い関係にあるとされています。「開竅于目」とあるように、肝は目に通じています。要するに目の状態を見れば、肝臓が健康かそうでないかがわかると言う意味です。

ちょっと話しがそれましたが、肝臓は血液を大量に貯蔵する臓器です。ほうれん草が持つ特性と何かつながっていますね。

ただ、ほうれん草はあくまでも食薬で薬膳の領域ですので、漢方薬の生薬ほどの効果はありません。

治療すると言うより、健康を維持するための食薬だと考える方が正しいと思います。

ちなみに、画像はほうれん草のおひたしです。付け合わせの一品としては最高です!

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