カニの外殻など甲殻類や節足動物の外骨格、きのこの細胞壁にも含まれている「キチン」とは?

今日も多糖類(糖が重合したもの)以外の食物繊維を取り上げます。<多糖類以外の食物繊維はフェノール化合物やグルコサミンを含むものを多糖類以外のものとします>
画像は、美味しそうなズワイガニです。このくらい新鮮なカニならお刺身なら口の中でとろけそうです。もちろんカニスキでもいいです。
ただ、今日はカニの身の話しではなく、外殻の甲羅に含まれる「キチン」の話しになります。さすがにカニの甲羅をそのままかじる方はいらっしゃらないと思います。
キチンはカニの甲羅など甲殻類や、昆虫類などの節足動物の外骨格、細菌・菌類の細胞壁に含まれています。
キチンの化学的構造は、N-アセチルグルコサミン残基がβ-1,4結合で直鎖状に並んだ高分子(直鎖型の含窒素多糖高分子~ムコ多糖の一種)でほとんどの溶媒に不溶性を示します。セルロースと化学構造式が似ています。
キチンは食物繊維の中で唯一、分子の立体構造や酵素反応に重要な役割を果たすアミノ基を持っています。セルロースとの化学構造式の違いはこのアミノ基の部分となります。
アミノ基には脂質や有害物質が結合することによって吸収を妨げ、体外に排出する作用があります。
キチンはきのこ類の細胞壁にも含まれており、私たちはきのこ類を摂取することによりキチンを取り込んでいることになります。
明日は、キチン由来の成分「キトサン」を取り上げます。
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