人が元来持つ免疫力と免疫チェックポイント阻害剤との関係性について

今日使用している画像は、私のコラムの中で何度か掲載しているイラストで、免疫細胞を表したものです。

今日は、高齢の母が肝細胞癌に罹患し、免疫チェックポイント阻害剤の1回の投与で、腫瘍マーカーの低下に加え、免疫力を表す血液検査の結果が改善したことの検証をしたいと思います。

まず、画像にありますように、人は様々な免疫細胞を持ち、必要に応じて防御する体制を整えています。

この防御する能力は、歳とともに衰え、やがて人は死に至ります。

年齢により衰えるだけでなく、疾病により衰えていく場合もあるでしょう。特に癌細胞に侵された場合は、その傾向は顕著です。なぜかと言うと、癌細胞が免疫細胞の働きを‟隠れ蓑”を使うように巧みに惑わすからです。

この巧みな癌細胞の働きに待ったをかけるのが、ノーベル賞を受賞した京都大学の本庶先生の研究開発の末生まれた、免疫チェックポイント阻害剤です。

ただ、この免疫チェックポイント阻害剤ですが、癌細胞のカラクリをストップさせますが、免疫力を増長するものではないと私は理解しています。

元来の抗がん剤については、化学療法により免疫力を増長させますから、患者自身の免疫力が落ちていても力を発揮するのかもしれませんが、免疫チェックポイント阻害剤は患者自身の免疫力はある程度効きのいい状態をキープしていないといけないのではと思うのです。

ここで、私の母の場合について検証したいのですが、高齢なため免疫力は間違いなく落ちています。落ちているから癌に罹患するのでしょうが、血液検査の結果の標準値は年齢を考慮することなく、一定の基準が設けられています。

ここに関しては以前から疑問でした。血圧の基準値など最たるもので、高齢であれば血圧の標準値は若い人より高い状態でなければならないと思います。血圧がないと末端まで血液が循環しませんからね。

結論から言うと、癌に罹患した母の血液検査における白血球の数値が基準値内に収まるということは、本来ならそう簡単ではないように思うのです。

腫瘍マーカーの数値が低下したこと、そして白血球の数値(免疫力を表す数値)が総じて改善されたことは、免疫チェックポイント阻害剤の効果だけではないように思えるのです。

考えられる要因として、3つの要素があるのかなと思います。明日、このあたりを踏み込みたいと思います。

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