体内で起こる‟炎症”と‟慢性炎症”とは何か?

ここまで、私の母が免疫チェックポイント阻害剤や血管新生阻害剤を使った治療で、肝臓がんの腫瘍マーカーが下がり、腫瘍自体も小さくなってきた話しを、化学療法以外のことも含めお伝えしてきました。
本来は癌に罹患してからではなく、癌になる前に食事などで気を付けなければならないことがたくさんあるなと、この1年で改めて気づかされたと言うのが本当のところです。
もちろん健康で過ごすことは、食事だけではないことも確かですが、まずは日々口にしている食をどう見て行くかは、癌にならないようにするだけでなく、他の疾病にも関わることでもあります。
そこで、この食を考えるときに、重要なものとして、‟炎症”と言うキーワードをあえて上げてみたいと思います。
そもそもこの‟炎症”とは何なのか?
‟炎症”とは医学的に言うと、ウィルスなどの病原体や体にとって有害な物質が入ってきた時に起こる、体を防御しようとして働く免疫反応の一つです。
例えば、体のどこかをぶつけると赤くなったり、怪我をして傷口から血が出たり、ウィルスが侵入し咽喉が腫れるなどが炎症を起こしていると言うことになります。
ただこれは、一時的な急性の炎症反応で、悪いものが取り除かれれば、炎症は収まり正常な状態に戻ります。
問題は今日からテーマにする慢性的な炎症です。要するに炎症がずっと体内で続き、様々な疾病を引き起こします。
ここのところ、ずっと癌について見て来ましたが、癌も慢性炎症が引き起こすと言われています。すなわち、慢性炎症が続くと、細胞さらには遺伝子たちが傷つけられ、癌細胞に変異していくと言うわけです。
慢性炎症をいかに防ぐか、それにはどのような食物を食べればいいのかなど、食から見た慢性炎症を明日のコラムから考えていきたいと思います。
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