免疫細胞から分泌されるサイトカインである‟インターロイキン”とは?

昨日まで2日間のコラムで最高に甘い‟麹甘酒”の作り方をお伝えしましたが、今日は話しをもう一度、麴菌が免疫細胞機能に与える影響についてに戻ろうと思います。
2025年6月2日のコラムで、麴菌と免疫細胞機能の関連性を、八海醸造株式会社さんの研究結果を引用してお伝えしました。
そして、麹菌を使った清涼飲料水「麹の華」がどうして免疫細胞に働きかけているのかについても、触れてきました。
この話しの中で、インターロイキンと言う言葉が出て参りましたが、このインターロイキンをもう少し詳しく掘り下げていきたいと思います。
このインターロイキンは、免疫細胞から分泌される低分子のたんぱく質であるサイトカインに含まれる物質で、免疫機能に非常に重要な分子だと言われています。
インターロイキンなしでは免疫機能が成り立たない反面、その種類によってや過剰な分泌で、自己免疫疾患や免疫不全などの疾患にも関係していると言われます。
インターロイキンは現在30種類以上が特定されていますが、その一つ一つのインターロイキンに関しては、未だよくわからないところが多く、日夜研究され徐々にその役割やいいも悪いも免疫機能に与える影響が明らかになりつつあります。
このインターロイキンの中でもインターロイキン10や12については、麴菌体との関りがあると、先日の6月2日のコラムで述べた通りです。
インターロイキン10については、Th1サイトカインの産生を阻害する作用が確認され、インターロイキン12においては、NK細胞を刺激し分化を誘導するとあります。
このThとはヘルパーT細胞のことですが、産生するサイトカインの種類からTh1とTh2の2つに分類され、いわゆる獲得免疫はTh1とTh2のバランスで成り立っていると言えます。
よって、Th1サイトカインが過剰に産生されるとバランスを崩すことになりますが、ここで麴菌体がインターロイキン10を産生しTh1サイトカインの産生を抑制する働きをしていることになります。
非常に複雑な機能を有している免疫細胞(画像)ですが、このあたりを明日以降で突っ込んでみたいと思います。
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