同じ‟しいたけ”でも『原木しいたけ』の方が旨味や香りが強く、栄養価が高いんですよね!
今年に入ってから‟体にとって必要なものとは何か?”を食から探求するシリーズをコラムにしていますが、今日からはきのこ類を具体的に取り上げます。
今日のきのこは「しいたけ」ですが、このしいたけに関しては2024年7月2日のコラムで詳細にお伝えしています。この時は主にしいたけを科学的に見た時や、栄養成分、効能などについて書いています。よって今日は違った角度から見てみます。
画像は、原木に栽培されている「原木しいたけ」です。スーパーでみかけるしいたけは、菌床しいたけで人工栽培されたしいたけです。菌床しいたけは3~6か月で収穫できるためたくさん流通させることが出来る反面、栄養価は原木しいたけに比べ低いですし、旨味成分のグアニル酸の含有量も少ないです。グアニル酸には記憶力や集中力を高めたり、脳の老化防止があると言われています。
7月2日のコラムでも書きましたが、しいたけには食物繊維のβグルカンがたくさん含まれています。コレステロール値や血圧を下げ、生活習慣病予防や便秘の予防、抗がん作用も期待されています。
このβグルカンをはじめ、たくさんの栄養素も原木しいたけの方が豊富に含まれています。
原木しいたけは、クヌギなどの原木に植菌してから2年近い年月を要し、丁寧に栽培されているため、栄養価が高いのは頷けますよね。
もちろん、旨味や香り、栄養価の高い自然栽培された原木しいたけを食すのは理想ですが、菌床しいたけでも十分な効果が得られますのでご安心ください。
ちなみに、しいたけを中医学の食薬として見た場合は、補気類にあたり、気を補う食材として使われます。
五気六味は平性で甘味ですので、食材としては使いやすく、帰経は胃と肝になりますので、脾胃の虚弱(胃腸などが不調のとき)に用いるのが良いとされています。
βグルカンは食物繊維で腸内細菌のエサにもなり、きのこ類は菌類ですので、腸内マイクロバイオームに効果的に働き、胃腸の調子を整えてくれると考えると、中医学の考えと一致していると言えそうです。
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