学術報告数が多く、菌に生える線毛が腸にくっつき、長く腸にとどまれるLGG株とは?

プロバイオティクスを深堀するシリーズの2日目は「LGG株」です。

LGG株の正式名称は、Lacticaseibacillus rhamnosus (ラクチカゼイバチルス・ラムノーサス)GG株で、最後のGGは研究者2人のイニシャルを取ってGG株となりました。

その研究者とは、米国タフツ大学のBarry R.Goldin(ゴールディン)博士とSherwood Leslie Gorbach(ゴルバッハ)博士です。

LGG株は胃酸や胆汁酸への耐性が強く、腸粘膜細胞への接着性の高い菌株として、1980年代に2人によって人の腸内から分離された菌株で、国際的な微生物の菌株寄託期間であるAmerican Type Culture Collection(ATCC)に寄託されており、世界中で誰もがLGG株をATCC54103株として取り寄せて研究することが可能と、野本康二先生は著書の中で記載されています。

よって、LGG株に関する学術報告数はとても多く、タカナシ乳業のヨーグルト、「おなかへGG」では研究数世界№1と謳っていますね(画像)。

LGG株を使ったヨーグルトについては、タカナシ乳業が他にも様々な種類の商品を販売されているようです。ただ、私自身もタカナシ乳業のヨーグルトを探すのですが、スーパーにはあまり置いてないような印象です。

この乳酸菌LGG株の特徴は、菌の表面に生えている線毛でボサボサの形状をしており、この線毛が腸にくっつきやすく、長く腸にとどまれると言うことらしいです。面白いですね、腸にとどまるために線毛が進化したのでしょうか?

効果としては、インフルエンザや花粉症の症状軽減や大腸炎の予防効果などが報告されているようです。

また、お子さんのアトピー性疾患の発症率低減の効果も報告されており、健康効果が期待されています。

LGG株の臨床試験で検証された保健作用についてまとめてみると、<消化管微生物叢の調節><腸管上皮バリアの増強><免疫システムの調節><全身的な代謝改善><中枢神経系を介するストレスや不安の軽減>となります。

LGG株をプロバイオティクスとして一度お試しいただければと思います。

ヨーグルトの菌種については、2024年6月にいくつかのメーカを取り上げてコラムにしています。よければそちらも参考にしていただければと思います。

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