緑黄色野菜などに多く含まれ、腸内細菌も合成しているビタミンKについて

昨日のコラムではビタミンK不足により生じたいくつかの異変について触れました。そして、ビタミンKは食品から摂取し、それを消化吸収するのに、胆汁が非常に重要な役割をしているとお伝えしました。

今日の画像は、ビタミンKが豊富に含まれる食品たちをイラスト化したものです。

ただ、今日のコラムは食品から摂取するのではなく、腸内細菌が生成するお話しです。

そもそもビタミンKは天然に存在するのもは、植物の葉緑体で作られるビタミンK1(フィロキノン)と、微生物によって作られ動物性食品に広く分布するビタミンK2(メナキノン類)の2種類のみです。

植物の葉緑体で作られるビタミンK1は画像にあります食品たちになります。

微生物によって作られるのは、ビタミンK2で、腸内細菌により合成される脂溶性ビタミンになります。この腸内細菌は大腸に棲息するバクテロイデス菌や大腸菌(健康に害を及ぼさない大腸菌)が関わっていると言われています。

ただ、腸内細菌から合成されるビタミンKは少量で、大部分は食品から摂取したものが体内で有効に働きます。

高齢者や新生児についてはビタミンK不足になりやすく、特に新生児はビタミンK2シロップを投与することで、ビタミンK不足に陥らないように対処されています。

特に乳児ビタミンK欠乏性出血症は、主として生後3週から2か月までの母乳栄養児に発症することが多く、8割以上に頭蓋内出血を起こし予後不良であることから、とくに予防が重要な疾患とされています。

通常大人の場合は、食品及び腸内細菌の合成からビタミンKは充足されていることがほとんどで、心配する必要はありません。

ビタミンKのサプリメントはございますが、血液をサラサラにする成分の入ったお薬を常用されている方は、お薬の効力を無くすため摂取には注意が必要です。

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