飽和脂肪酸は本当に「悪」なのか?三石理論で読み解く、細胞膜の「硬さ」と「柔らかさ」

今日は以前に肝油の話しをさせていただきましたが、この肝油に含まれる高度不飽和脂肪酸の話しです。
不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸については、コラム内で何度かさせていただきました。どちらかと言うと飽和脂肪酸が悪で不飽和脂肪酸が良いというイメージを多くの方がお持ちだと思います。
この2つの違いは、炭素分子の結合の違いで説明することができます。
肝油においてもサラダ油においても、脂肪の中には脂肪酸があります。そしてその脂肪酸の中には炭素分子がいっぱいあります。
多いのは18個とか20個ですが、これらはみんなつながっています。
このつながり方に違いがあります。単刀直入に言うと、1本の手だけでつながっているものを飽和脂肪酸、両手でつながっているいわゆる二重結合があるものが不飽和脂肪酸と呼ばれています。
ここで面白いのが、2本の手は1本離して何かとつながることが出来ます。仮にそれが酸素と手をつなげばどうでしょうか?いわゆる酸化すると言うことになります。
体内での酸化は悪いイメージですよね?実際に不飽和脂肪酸が酸化すると毒と化し、体にとって悪影響を及ぼします。では、飽和脂肪酸は酸化しないのにどうして悪なのか?と言う疑問が生まれます。
三石巌先生の理論でも飽和脂肪酸は悪だと断定させているわけではありません。しかし、「高度不飽和脂肪酸」が推奨され、「飽和脂肪酸」が相対的に評価が低い(あるいは注意が必要とされる)のは確かです。
この理論の核心部分は、細胞膜の流動性すなわちやわらかさにあると言います。
相対的にバターやラード、肉の脂などの飽和脂肪酸はまっすぐな棒状で、分子同士が隙間なく「きれいに整列」しやすいため、常温で固まりやすい特徴があります。
これに対し、魚の油や、植物油などの不飽和脂肪酸は、二重結合の部分で「く」の字に折れ曲がっていて、分子同士に隙間ができやすく、常温でもサラサラしているのが特徴です。
私たちの細胞膜は、リン脂質という成分が並んでできていて、このリン脂質の「足」の部分が脂肪酸になります。この細胞膜をふにゃふにゃに動きやすくすると隙間ができ、酸素や栄養素がスムーズに出入できることで細胞が活発に働けるのです。
ただ、三石理論で必ずしも飽和脂肪酸を悪だとしない理由は、細胞膜の骨格として「ある程度の硬さ」も必要だからです。
反対に代謝が活発な細胞(脳、心臓、網膜など)ほど、膜は柔らかくなければならないと言うのも三石巌先生の理論ではあります。
明日はこのあたりをもう少し突っ込んでみたいと思います。

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