<腸内細菌>健康でいるためには、人の腸管に棲む真正細菌の種類、構成比そして菌数がとても大事になります!
昨日までは、漢方薬の生薬について効能や成分から腸内細菌との関係性までを紐解いてきました。
この生薬と腸内細菌の関係性については、様々な研究者が研究しており、生薬ごとに科学的見地で解明されている分野であります。
今後もこの関係性については深く見て行こうと思いますが、腸内細菌そのものについても言うまでもなく、日夜、世界の研究者が探求している分野です。
今日からは、腸内細菌の最新研究を出来るだけ平易にお伝えしていきたく思いますが、参考文献として、2024年11月1日発行の「実験医学<増刊>マイクロバイオームと医療応用」から、かいつまんでお伝えできればと思います。
過去のコラムと内容が一部被ることもございますが、改めて最新情報として見ていただければ幸いです。
まず、人の腸内に棲息している腸内細菌は真正細菌(bacteria)で、多くは大腸に棲息しています。小腸との割合で言うと大腸が小腸の10倍くらいになります。
数にして、培養法による算出ですと40兆個くらい、フローサイトメトリーを用いたQMP法によると人により差がありますが、20兆~120兆個と言われております。
*フローサイトメトリーとは、細胞の蛍光や散乱光を検出して分析する技術です
ただ、炎症性腸疾患であるクローン病患者のQMP解析では健常者の1/3まで総量は減少するというデータがございます。構成細菌の種類や構成比だけでなく総菌数も重要であることがわかります。
この腸内細菌の数量については、現在の腸内細菌分析の主流になっております16SrRNA遺伝子解析法では、検出が難しく各細菌の種類や構成比についてデータとして出て参ります。
ちなみに、弊社では16SrRNA遺伝子解析法を用いて、36種類の属レベルの腸内細菌構成比を導き出し、それぞれの構成比データから食提案をさせていただいております。
腸内には真正真菌以外にもウィルス叢や真菌叢、古細菌叢なども存在しておりますが、これらも徐々にその実態や生物学的重要性が明らかになりつつあります。
明日から腸内細菌についてより深く掘り下げていきたいと思います。
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