<腸内細菌>腸内マイクロバイオームと中医学に基づく漢方・薬膳は実は食でつながっていた!

腸内細菌叢(腸内マイクロバイオーム)が年齢によってどう変化していくかを、数回にわたってお伝えしていますが、今日は③幼児期から学童期と④成人期について、見てみたいと思います。

幼児期から学童期においては、離乳期よりさらに菌の多様性が増すとともに、補酵素としての役割のビタミン産生能の機能が加わります。そして、少しずつ成熟した腸内マイクロバイオームが形成されていきます。

成人期においては、これまでの食生活やその他生活環境、疾病の影響そしてその疾病に対処した薬の影響も受けると考えられます。

例えば、抗生物質の多用は、撃退したい細菌だけでなく腸内細菌までも死に追いやるからです。

これらが影響して、腸内マイクロバイオームもかなりの個人差が生まれます。16SrRNA遺伝子解析法を用いた腸内細菌構成比の検査を私どもでも行っていますが、検査されたの方の腸内マイクロバイオームは一定のグルーピングは出来ますが、個人個人で全く異なっています。

腸内マイクロバイオームが違うということは、食べるべきものも変えないといけないと言うことになります。実際に検査結果を受けて、日々の食生活に生かしている方が増えて参りました。

病気になってからではなく、罹る前に腸内マイクロバイオームを整えることは非常に重要なことだと思います。

これは、まさに未病の考え方であり、東洋医学(中医学)の考え方とも合致しています。

私は国際薬膳師という立場で中医学の古典的な概念と、最新鋭の科学技術を用い明らかになりつつある腸内細菌を詳しく見てきていますが、その原点が人が口にする食にあることは明らかです。

その食が中医学に基づく漢方・薬膳においても、腸内マイクロバイオームの形成においても、‟未病”というキーワードでつながっているのです!

明日は、④の成人期と⑤の長寿者の腸内マイクロバイオームについてお伝えしたいと思います。

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