2025年プレビューランキング第5位は「短鎖脂肪酸の酢酸を生み出すには、水溶性食物繊維等を含むどのような食品を食べ、どのような腸内細菌が体内にいればいいのか?」でした!

2025年プレビューランキングの第5位は「短鎖脂肪酸の酢酸を生み出すには、水溶性食物繊維等を含むどのような食品を食べ、どのような腸内細菌が体内にいればいいのか?」だったのですが、ちょっと長いタイトルになってしまいました。

このコラムでは、短鎖脂肪酸の酢酸を生み出すとされていますが、菌の代謝リレーによって、酢酸や酪酸など短鎖脂肪酸を生み出すメカニズムについて、とても関心を持っていただいた結果かなと思います。

菌の代謝リレーについては、コラムで何度もお伝えはしてきました。

おさらいの意味で振り返ると、腸内細菌のエサは食物繊維だと良く言われます。食物繊維は昔はただ単に排出されるだけの不要物として取り扱われていました。

しかし、いつのころからか重宝され、今では1日の摂取量を25ℊとか、数値化までされています。なぜ食物繊維が体にとって必要なのかはあまり触れられずに、とりあえず25ℊ摂取しなさいと謳われています。

それは腸内細菌が未だよくわからない存在がために、それを説明していては埒が明かないからなのかも知れませんが、なぜ食物繊維を摂取しなければいけないのか?から覚えておく必要があります。

このコラムのタイトルには、食物繊維と言っても水溶性食物繊維と明記されています。水溶性食物繊維を摂取すると効率よく糖化菌が糖分にしてくれます。

人の力(酵素の力)では分解出来なかったものを、糖化菌という微生物、具体的には麹菌や酵母菌、納豆菌などが分解してくれます。そしてその糖分を乳酸菌やビフィズス菌が乳酸や酢酸に変化させ、この乳酸を酪酸菌が酪酸などの短鎖脂肪酸に変えるというメカニズムなのです。

このメカニズムのことを菌の代謝リレーと呼びます。

短鎖脂肪酸の効能は、腸管バリア機能の向上や腸内を弱酸性に保ち有害菌を抑えたり、免疫機能に深く関わるなど、人の健康に多大な影響を与えています。

腸内細菌を語る上で、この菌の代謝リレーは必ず抑えておかなければならないですし、菌の代謝リレーを上手く行うためには、どういった食物繊維を食べるのか、糖化菌をどう摂取するのか、乳酸菌を含む食品やビフィズス菌を含むヨーグルトをどう摂り入れるのか、また、腸内の酪酸菌をしっかりと育んでいくことが必要になります。

これらがすべて整ってはじめて理想的な腸内細菌叢が形成されます。

現在、私たちが行う腸内細菌検査においては、現在の腸内細菌叢をその構成比で明らかにし、酪酸菌の割合なども見ることが出来ます。菌の代謝リレーが順調に行えるかどうかを、現在の腸内細菌を見ることで対策が練れるようになります。

ちなみに私の腸内細菌叢はビフィズス菌は少ないのですが、酪酸菌は全体の61%くらいを占め、短鎖脂肪酸を作る環境は整っているようです。確かに風邪はこの数年ひいたことがありません。

酪酸菌が多いと、あとは、食物繊維と糖化菌と乳酸菌やビフィズス菌を摂取すれば菌の代謝リレーが行えるからです。

もし、食物繊維を食べているのに便通が良くない、風邪をひきやすいなど、不調を感じている方は腸内細菌の状態を見てみるのもいいかもです。

もしご興味がある方は、お試しくださいませ!

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