海藻などの藻類はなぜ栄養価が高いのか?

今日のコラムは昨日の続きで「藻類」についてです。今日も『藻類』ルース・カッシンガー著を参考にお伝えします。
藻類は大きく分けて進化の順に3つのタイプに分けられます。
1つ目は、最も小さく最も古い藻類は単細胞で細胞内部の構造が極めて単純な藍藻で、一般的には『シアノバクテリア』で知られています。今日の画像は、シアノバクテリアをイラスト化したものです。
2つ目は、肉眼では見えない、単細胞ですがシアノバクテリアよりも複雑な細胞構造を持つ「微細藻類」になります。
シアノバクテリアと微細藻類を合わせて食物プランクトンとも呼ばれます。
そして3つ目が、海藻や大型の藻類になります。
これらの最大の共通点は、昨日も触れましたが、ほとんどが光合成をすることです。そして、光合成をするのに植物ではないと言うところです。
そんな藻類が植物と違うところは、太陽の光を浴びて温まり、細胞壁を簡単に通過して細胞質に入ってくる水中の栄養素を吸収することが出来ることです。
要するに、植物のように花を咲かせたり、香りを漂わせたり、種や果実を見せびらかすことなく、ごくごく単純にエネルギーを摂り入れそれを吸収できるのです。
このように藻類は太陽エネルギーのほとんどを自身を増やすことに使えます。
これは、価値のある炭水化物、たんぱく質、ビタミン、油脂、そしてミネラルを蓄積する点では、植物より効率的であるとともに、栄養価が高いのも頷けます。
昨年のコラムで漢方薬の生薬に使われる高麗人参などの人参が、土中の栄養素を逃すことなくすべて吸収するのと、何か似ているところがあるように思いました。
自然の恵みを効率よく吸収する仕組みを備えた食材は、私たちの体にとって有効に働くということでしょうか。
明日は、海藻を食べることで、藻類の栄養上の恩恵について触れて行こうと思います。
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