体に悪いと言われる「トランス脂肪酸」っていったい何ぞや!?

今日は体に悪いと言われる「トランス脂肪酸」についてです。

画像のイラストはいかにもって言うくらい、たくさん食べると体に良くなさそうなものが並んでますね。どれもトランス脂肪酸が多く含まれる食品になります。

では、そもそもトランス脂肪酸って何でしょうか?

ここまでのコラムで不飽和脂肪酸のことは見て参りました。脂肪酸で二重結合が見られるものですが、この二重結合には各炭素に1個ずつ水素がついています。

この2個の水素の位置関係に違いが生じますが、2個の水素が二重結合の同じ側についたものを‟シス体”(シスは同じ側のこちら側にと言う意味)、反対側についたものを‟トランス体”(トランスは横切って、かなたにと言う意味)と言います。

そして、自然界に存在する不飽和脂肪酸は通常はシス体です。これに対し、人口的に作った硬化油に含まれるオレイン酸などは、トランス体で存在します。要するにトランス体の二重結合が1つ以上ある不飽和脂肪酸のことを「トランス脂肪酸」と呼んでいます。

トランス脂肪酸には一部天然に食品中に含まれているものと、油脂を加工精製する工程で出来るものがあります。

例えば、天然に含まれる場合ですと、牛や羊などの反芻動物の胃の中の微生物の働きでトランス脂肪酸が作られます。

*この牛の胃の微生物の働きについては、以前のコラムで詳しくご紹介しています。2024年10月6日のコラムです。

このような理由で、自然由来の牛肉や羊肉、牛乳や乳製品には微量のトランス脂肪酸が含まれているんですね。

明日は油脂を加工精製する工程で出来るトランス脂肪酸について見て行こうと思います。

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