人の免疫システムの中で重要な働きをしている「T細胞」について・・・

先日から麹菌の人体に及ぼす影響を、麹菌が含まれる米麹を例にお伝えして来ましたが、どうやら麹菌が人の免疫機能に深く関わっていることは、まぎれもないようです。

そこで、昨日のコラムでもヘルパーT細胞と言う言葉が出て参りましたが、改めて免疫とは何かから、簡単におさらいしてみたいと思います。

そもそも私たちの体は、外部から侵入してくる細菌やウイルスなどの病原体から身を守るため、いくつもの防御壁を設けて身を守るシステムが構築されています。このシステムのことを「免疫」と呼んでいます。そしてこの免疫システムの中で、重要な役割を果たしている細胞の一つが「T細胞」と呼ばれるものです。

このT細胞は、血液中に存在する白血球の一種で、リンパ球に分類されています。リンパ球は体内に侵入してきた異物を認識し排除する役割を担っています。

T細胞は大きく3種類に分類されますが、1つ目は昨日のコラム中に出て参りました「ヘルパーT細胞」で、免疫システムの司令塔と言われています。画像はヘルパーT細胞をイラスト化したものですが、何やらどこかと無線でやり取りする様子ですが、このイラストのようにまさに司令塔として存在しています。

ヘルパーT細胞は体内を巡回している中で、体にとって異物である抗原を発見すると、どんどん活性化されサイトカインという情報伝達物質を放出し、他の免疫細胞であるキラーT細胞やB細胞に対して攻撃命令を出すのです。

ここでサイトカインと言う昨日のコラムで触れた物質が出てきました。麹菌とサイトカインの一種であるインターロイキンとが結びつきそうですが、今日は免疫システムの話しですのでスルーします。

T細胞にはヘルパーT細胞の他にあと2つ「キラーT細胞」と「制御性T細胞」が存在します。

キラーT細胞はヘルパーT細胞からの指令を受けて、ウイルスに感染した細胞やがん細胞などの有害な細胞を直接攻撃する役割を果たしています。

また制御性T細胞は、免疫反応が必要以上に作動するのを防ぎ、免疫システムのバランスを保つ役割を担っています。すなわち、ヘルパーT細胞やキラーT細胞が暴走しないように調整しているのです。自己免疫疾患を防いでいるんですね。

大きく3つに分類されたT細胞を簡単に説明いたしましたが、明日はもう少し突っ込んでみたいと思います。

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