【新連載】第2回/体質を見ない「ナンバリング漢方」の盲点~4つの偉大な医学から読み解く真のオーダーメイド

中医学を知ろう!の第2回は、東洋医学と言う大きなくくりに含まれる「4つの偉大な医学」についてです。
まずは、東洋医学では最も古い、言わゆる源流とも言われる、インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」です。
アーユルヴェーダとは少し離れますが、私自身もヨガを習っていました。体を動かすヨガはもちろんですが、先生がインドで本格的に勉強された方で、精神的なことも講義として定期的に習ったこともありました。
当時の私には理解できないことも多々ありましたが、インドの奥深さを感じたのは覚えています。
このアーユルヴェーダも、サンスクリット語で「生命(アーユス)の科学(ヴェーダ)」を意味しています。 最大の特徴は、人間の体質を「ヴァータ(風)」「ピッタ(火)」「カパ(水)」という3つの生命エネルギー(ドーシャ)のバランスで捉えることを理想とします。ヨガや瞑想、オイルマッサージ、スパイスを使った食事療法など、「病気を治す」こと以上に「健康に生きるための哲学」としての側面が非常に強い医学なのです。
2つ目が、昨日は民族的な視点からその起源をお伝えしましたが、中国の中医学です。
インド医学の影響を受けつつ、民族ごとに体系化されました。中医学の最大の特徴は「弁証論治」、つまり「完全なオーダーメイド」である点です。病気の「名前」ではなく、その人の気・血・津液のバランスや五臓の状態である「証」を徹底的に分析し、証に対しピンポイントで処方します。
3つ目が、韓国の韓医学です。韓方とも呼ばれます。
韓医学は昨日も触れましたが、「チャングムの誓い」が当時を描写していてわかりやすいですね。王様の体質や体調に合わせて、薬効のある食材でその状態に応じて作る料理が印象的でした。
中医学でも言われますが、「医食同源」が実践されていました。 韓医学のユニークな点は、人間の体質を生まれつきの骨格や性格から4つに分類する「四象体質」という独自の理論を持っていることです。中医学以上に「一人ひとりの体質の違い」を重視し、食による治療を極めた医学と言えます。
最後に日本の「漢方」です。
中医学が海を渡って、日本の風土や日本人の体質に合わせて洗練されたのが「漢方」になります。
多くの漢方薬は中国の古来の文献に記載された生薬による処方を漢方薬として認識しています。厳密には、日本独自に治験し、承認を厚労省が出すことで、ナンバリングされた漢方薬が販売されています。
もちろん、医師資格がある先生が、生薬を調合し漢方薬として処方することも可能です。ただ、西洋のお医者さんは漢方に疎い方がほとんどで、自ら処方することが出来ないのが現状です。
よって漢方薬の処方と言えば、ナンバリングされた漢方薬を症状に合わせて処方箋を書かれるのが実態です。体質を見ないでその根本原理も理解されないまま、ナンバリングされた漢方薬を処方されるのは、とても問題があると思います。日本の医師法の盲点だと私は思います。
漢方薬のリスクについては、また別のコラムでお伝え出来ればと思います。
東洋医学にくくられる「4つの偉大な医学」について見てきました。明日は、西洋医学との違いについてです。

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