プロバイオティクスを満たす7つの条件と‟自分自身の腸内細菌叢”を把握すること!
昨日は、プロバイオティクスの定義と発酵食品についてでした。
今日は、プロバイオティクスとなりうる条件を7つあげて考えていきたいと思います(本日も食品免疫学事典を参考にさせていただきます)。
まず、1つ目が「安全性の保証」が上げられています。これは言うまでもなく、人体に悪影響を及ぼす菌種では困りますね。安全性の確保は優先事項かと思います。
2つ目が、「元来より該当宿主の腸内細菌叢の一員であること」とあります。投与する菌種が元来から根付いているもののみがプロバイオティクスとなりうる、という解釈かと思いますが、全く新しい菌種はプロバイオティクスとなりえないとも言い換えられます。新生児(胎内)は全く無菌状態で様々な菌種が加速度的に根付いていきますから、そのあたりの認識はどうなのか?というところですが、新しいものが根付くものは、プロバイオティクスの定義とは外れるのかも知れません。ちなみに、昨日のコラム中のプロバイオティクスの定義は「適正な量を摂取したときに、腸内細菌叢を改善することによって宿主に有益な作用をもたらす生きた微生物」とありますので。
3つ目は、「胃液、胆汁などに耐えて生きたまま腸内に到達できること」とあります。強烈な胃酸や酵素の分解を逃れてきたものが、腸内に到達したものということですね。
4つ目は、「下部消化管(小腸下部、大腸)で増殖可能なこと」とあります。これは、腸内細菌叢が形成されている、小腸下部や大腸で根付いてくれるものと言うことですね。
5つ目は、「宿主に対して明らかな有用効果を発揮しうること」とあります。これは言うまでもなく、宿主(人)に有益なものでないと意味がないですから、有害な物、無用なものはプロバイオティクスではないという認識です。
6つ目は、「食品などの形態で有効な菌数が維持できること」とあります。ベースは食品から摂取すること、そして菌数も適度な量が望ましいということですね。菌数が多すぎると良くないという説もあります。SIBOなどは小腸での菌数過多が原因ともされています。個人差もあるでしょうし気を付けたいところです。
そして7つ目が、「安価かつ容易に取り扱えること」ですね。安価の基準は不明確ですが、日常生活において摂取していけるという解釈でいいかと思います。容易というのも食品から簡単に摂取できるの意味ですね。
ここで重要なのが生きたまま腸まで届くということではないでしょうか?
ヨーグルト製品を例にしても、「生きたまま腸まで届く!」をキャッチコピーにしているメーカーは増えました。メーカー毎に研究を重ね、腸まで届かせる技術を駆使しているのでしょう。
ただ一つ言えることは、これはあくまでも一般的な条件であり、果たして自分自身はという部分をさらに考慮する必要があります。
また、腸内細菌叢自体が、各人によって全く違います。自分自身の腸内細菌叢を把握し、適切なプロバイオティクスを選択すべきかと思います。
*画像は麹を使った甘酒と今の季節のさくらです。(すいません!?よく画像を見たら造花でした!?(笑)
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